ママチャリロード化計画2〜分解の難所はBB右ワンだ!〜
こんにちは。@旅支度です。
前回からママチャリロードを作る話を書いています。
前回記事はこちら↓
今回は、ママチャリ改造の前段階としまして、用意したママチャリをできるだけバラバラに分解する方法について説明していきたいと思います。
実はママチャリの分解というのはロードバイクの分解に比べて難しい、というか手間がかかります。なぜなら、ママチャリは部品数が圧倒的に多いからです。また、ママチャリの規格はロードバイクと異なっており、専用の工具がいる箇所もあります。
とはいえ、基本的にはいつも通りにネジを外していけばいいので、ネジを馬鹿にしないように気をつけながら部品を外していきます。
古いママチャリは管理の悪いものが多く、ネジが錆びてしまっていることが多いので慎重に回していきます。硬くて回らないものはkure crc 5-56をかけまくって数日放置すると大体外れます。
道具の紹介
使った工具をいくつか紹介します。
基本の道具
ドライバーはラチェット式のものがおすすめ。
六角レンチはセットになっているものがあると便利。クランクを止めているボルトを外す際には8mmのものも必要になりますが、こちらは力の入りやすい大きめのものを買うといいと思います。
ソケットドライバーは9mmと10mmのものがあれば大体事足ります。
モンキーレンチは色々と使えます。ヘッドセットの大きなナットを外す際には32mm以上開くものが必要。柄が長いほどトルクがかかりやすいです。
自転車専用工具
自転車にしか使えない工具も沢山!お金が飛んでくぜ!
一生物と思ってそれなりにいいものを購入しましょう笑。
まず、チェーンを切ったり繋いだりするのにはチェーンカッターが必要。
スクエアテーパーのクランクを外す際には、コッタレス抜きというものがいります。
ペダルを取る際に使うペダルレンチ。薄くなっているので、モンキーレンチでは入らないペダルの付け根の狭い隙間に簡単に入ります。固着していることが多いため長くてトルクのかかりやすいものを選ぶと良いと思います。
アウター・インナーワイヤーの切断には、普通のニッパーよりも専用品の方が綺麗に楽に仕上がります。
私のおすすめはゴッドハンドのワイヤーカッターです。
ゴッドハンドと言えばプラモデルが好きな人は分かるのではないでしょうか。ものすごく切れ味がいいですし、切った後の断面が潰れません!めちゃくちゃいいです笑!組み立ての際に真価を発揮すると思うので買っておいて損はないでしょう。後から購入してもいいと思います。
分解の注意点
この記事の読者はある程度自転車をいじれる人または自分で工夫できる人を想定しているので、あんまり細かい手順はここでは説明しません笑。
別に慣れていない人でも道具さえあれば工夫してできるので、道具が手元に揃ったらぜひ試行錯誤してやってみてください。細かいやり方で困ったらネット検索すれば大体わかると思います。
でも、一つだけここで紹介しておきたい点があります。
それはママチャリ分解でおそらく一番苦労するであろうこと、BBの分解です。
BBとはボトムブラケットの略で、クランクが取り付けられている部分のことです。
ほとんどの自転車でBBをいじる機会なんてほぼないと思いますが、ましてママチャリのBBは風雨にさらされ錆びついた状態で何年間も放っておかれているので、固着していることが多いです!
さらに、ママチャリのBBは「カップアンドコーン」と言ってママチャリとピストくらいにしか使われない方式で、ロックリングと右ワンを外すのにそれぞれ専用の工具が必要となります(本当はね)。
今回の計画ではこれをロードバイクなどに使用されるカートリッジBBに交換するため、なんとか外す必要があります。以下にカップアンドコーンのBBを外す方法を簡単に解説します。
カップアンドコーンBB の外し方
- 固着している可能性が高いので事前に5-56をかけておきます。
- 左のロックリングを外します。引っ掛けスパナを使うか、壊れても良いマイナスドライバーを縁の凹みに噛ませて回します。反時計回りで緩みます。
- 左ワンを外します。モンキーレンチなどで反時計回りに回します。
- 右のロックリングを外します。左と同じ要領です。
- 右のワンを外します。ここです!!ここがいちばんのネックなんです。下で詳細をお伝えします。
右ワン外しはカップアンドコーンBBを外す際に最も問題になる箇所といえます。
この部品のためにいったい今まで何人の人がどれほどの時間を費やしてきたか...。その作業時間を積算したらきっと天文学的な数字になることでしょう。
でも、大丈夫。あなたは恵まれています笑。今までのインターネット上での知識の蓄積と普及により、確実に且つ安価に右ワンを除去する方法が確立されています。以下でその具体的方法を説明します。
簡単に言うと、六角爪の右ワンにピッタリとはまるM16ナットを右ワン内に圧入して、それをレンチで回せば良いわけです。
私はM16ボルトを内側から出して、そこにナットをぬじこんで軽く叩き、また少しねじ込むと言う動作を繰り返した方法で徐々に圧入していきましたが、これだとボルトはただの補助的役割にとどまり、ねじ込む力を圧入に使用することができないのがデメリットです。あと、使った後のボルト、ナットが食い込んで取れにくい!ので他の方法をお勧めします。
一番スマートなやり方だと思うのは、M16ナットの穴より少し細めのボルトとそれに合うナット・外径の大きなワッシャー2枚を使うやり方です。まずワッシャ1枚を通したボルトを内側から出します。そしてM16ナットを挟んで外側からワッシャーとナットで締め付けます。するとM16ナットが右ワン内に圧入されるので、これをレンチで時計回りに回して外します。
右腕を外す方法には、他にも貫通ドライバーなどを内側の爪に当てて回す方向に叩く方法などもあるので取れなかったら試してみてくださいね。
また、どの方法においても大切なのは、固着している部分に事前にしっかりとオイルを浸透させておくことです。私の場合3日間ぐらい毎日オイルを差しておきます。これをしなければ固着した部品はまず取り外せませんので注意してください。
以上、ママチャリ分解の巻でした!
次回はとりあえず持っている部品を使って仮組していく予定です。
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